英語類語を使い分けよう

英語類語を使い分けよう

◎コーパスとは?


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「コーパス」とは実際に話されたり書かれたりした言葉を大量に集めたものです。

特に最近のコーパスは目的に応じてサンプルをきちんと科学的に収集してコンピュータ分析ができるようになっています。

本項で使っているコーパスはBritish National Corpus (BNC)という1億後の世界最大のバランスの取れたイギリス英語のコーパスです。

これを用いることで、英語の単語やフレーズの使用頻度や、本項のような「一緒に使う単語の頻度」などが科学的に調べられるわけです。

◎中級から苦労する「単語の使い分け」


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本項の最大の目的は、「同じような意味の単語の使い分けのマスター」ということです。

英語学習の初級の段階では、ある意味でどんどん単語を覚えていけばいいのですが、中級以上になってくると、似たような意味の単語が徐々に増えてくるので、「使い分け」が必要になってきます。

まさにこの部分が中~上級を制覇しようとする学習者には「関門」というわけです。

◎従来の類義語辞典ではダメ!


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このような「使い分け」に関する辞書として、従来は類義語辞典(シソーラス)というものがありました。

ただし、一般にシソーラスというのはただ単に同義語または範囲語が列挙してあるだけなのです。

例えば、ある類義語辞典では「賢い」という意味のcleverの類義語を検索するとintelligent、keen、sharp、wiseなどがただ列挙されているだけです。

ネイティブスピーカーはこれを見れば「ああ、この単語だ」とわかるのですが、私たちはこれでは困ります。

類語コラムを設けて、意味の区別を注意書きしてある英和辞典も多くなりました。

しかし、日本語で意味の違いを説明してあるだけでは、それこそ「使い分け」がわかりません。

◎一緒に使う単語を見ると「使い分け」がわかる


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本項は、このような従来の類義語関連の情報の不備をカバーすべく、最新のコーパス言語学の分析方法を駆使して、「使い分け」情報を科学的に取り出しています。

そのアイデアの基本は、「一緒に使う単語を見るとその後の行動パターンがわかる」ということです。

具体例を見てみましょう。

例えば、clever、intelligent、wiseという「賢い」という形容詞があるとします。

これらの単語がどのような名詞を修飾するか、そのパターンを比べてみます。

その際に、通常の「形容詞+名詞」の頻度だけをとりますと、manなどの単独でものすごく頻度の高い単語がいつも1位にきてしまって形容詞の特徴が出てきません。

そこでこういった単純頻度の影響をうまく調整するような統計手法を用いて、clever、intelligent、wiseのそれぞれが特に好んで修飾する名詞グループを抽出しています。

こうすることで、cleverが「賢い」という意味では子供(boy、girl)と結びつくこと、また、trickなどとの関連で「ずる賢い」というニュアンスもあること、intelligentは「知能の高さ」で一般に人(being、man、people、woman)やシステム(network)と結びつくこと、wiseは人以外に「賢明な」という意味でprecaution(用心、予防策)、decision(決断)などの行為と結びつくことがわかります。

◎「使い分け」200項目に新鮮な例文


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このような分析を施した使い分け項目を全部で200厳選しました。

1項目3語として約600の類義語を整理してありますので、学習上まず押さえておくべき基本的な類義語としては必要十分な数であると思います。

それぞれの単語とコーパスサーチのランキングの単語を関連づけながら例文をしっかり読み込んでみてください。

単語の意味の領域の違いがそれぞれの使うコンテクストから感じ取れるような新鮮な例文を挙げてあります。

◎例文を読み、書き、単語ネットワークを増殖させよう!


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最後に本項の「力のつく」活用法を紹介しましょう。

普通は必要に応じて辞書のように目的の単語の使い分けを調べてくれてもいいのですが、200項目しかありませんので、むしろ自分の英語学習のスケジュールの中に1日1項目とか計画的に学習されることをお勧めします。

1. まず、「使い分け」情報を一読して整理する。
2. 新鮮な書き下ろし用例を最低5回は音読する。
3. ターゲットの単語とランキングの単語とを組み合わせて、自分で英文を作ってみる。
4. 気に入った例文を1単語1つずつ選んで覚える。

こういった練習を英語の多読・多聴と組み合わせて繰り返していると、あなたの頭の中で今まで意味的にごちゃごちゃだった単語に対してそれぞれ新たな語彙ネットワークが構築され、よりネイティブライクな発想で英語をつえるようになってきます。

以降、上記200項目を例文と共に紹介していきますので、ぜひお試しください。

カジュアルな場面で使える英語のフレーズ②

カジュアルな場面で使えるフレーズ②

㉓in a million=「百万の中で」?

㉔It’s about time you went to bed.=「それはほぼ君が寝た時間だ。」?

㉕It’s on me.=「それは私の上にあります。」?

㉖just between you and me=「あなたと私の間だけ」?

㉗kill time=「時間を殺す」?

㉘make it=「それを作る」?

㉙(You) Mind your own business!=「自分自身の仕事に気を配れ」?

㉚out of the blue=「青い色から」?

㉛rain cats and dogs=「ネコとイヌが降る」?

㉜second thoughts=「第2の考え」?

㉝She is expecting.=「彼女は期待しています。」?

㉞sleep on it=「その上に寝る」?

㉟sour grapes=「酸っぱいブドウ」?

㊱spend a small fortune=「ちょっとした幸運を費やす」?

㊲The line is busy.=「線が忙しい。」?

㊳the lion’s share=「ライオンの分け前」?

㊴make a long story short=「長い話を短くする」?

㊵turn over a new leaf=「新しい木の葉をひっくり返す」?

㊶watch one’s weight=「自分の体重を見守る」?

㊷Would you like to have dinner with us?=「一緒に夕食をいかがですか?」?

㊸You are what you eat.=「あなたは食べるものである。」?

㊹You can say that again.=「再びそれを言える。」?

㉓in a million=「百万の中で」?

[例文]
A:Thank you for the delicious dinner. Your wife is a good cook.
B:Yes, she is one cook in a million.
[和訳]
A:美味しい夕食、ありがとうございました。奥さんは、お料理が上手ですね。
B:そう、妻はすっごく料理がうまいんだ。

「百万の中で」とは何のことでしょう?

「万が一にも」だと考えた方、惜しいです。

millionは比喩で、「無数の、かなり多くの」を意味します。

このmillionを使って、Thanks a million.は「どうもありがとう」を意味します。

これは、Thank you very much.の代わりによく使われます。

in a millionは、「無数の人・物の中で」という意味から派生して、「類を見ない」「めったにない」「最高の」「千載一遇の」という意味です。

ちなみに、「万が一にも」は、a million to oneと表現します。

また、紛らわしいですが、a million to one chanceは「ごくわずかなチャンス・可能性」を意味します。

point
in a million=類を見ない、最高の

㉔It’s about time you went to bed.=「それはほぼ君が寝た時間だ。」?

[例文]
A:Tommy, isn’t it about time you went to bed?
B:Ten more minutes, please. I want to finish this game.
[和訳]
A:トミー、いい加減にしたら?
B:お願い、あと10分。このゲームを終わりまでやりたいんだよ。

go to bedは、What time do you go to bed?「普段は何時に寝るの?」やMy grandma usually goes to bed early and gets up early.「おばあちゃんは、いつも早く寝て早く起きます」のように使われます。

ところが、いつもの「寝る」時間が過ぎても、ゲームなどをしている子供や、仕事などの切りがつかない大人に対して、「もう寝る時間よ」と促すときに、It’s about time you went to bed.を使います。

wentと過去形が使われていますが、寝る時間が過ぎている子供に、日本語で「さあ、お前たち、もう寝た、寝た!」という感じと同じです。

ちなみに、「~する時間」は一般に、It’s time to get back to work.「もう仕事に戻る時間だよ」 のように、time to doが使われます。

point
It’s about time you went to bed.=もう寝る時間よ。

㉕It’s on me.=「それは私の上にあります。」?

[例文]
A:You did a good job, Steve! It’s on me today.
B:Thank you, Yoshiki.
[和訳]
A:スティーブ、よくやったよ!今日は僕がおごるよ。
B:ありがとう、ヨシキ。

前置詞のonは「~の上に」を意味しますね。

ところが、このonには、「(~の)勘定持ちで」「(~の)おごりで」という意味もあるのです。

したがって、It’s on me.は「私のおごりよ」「僕がおごりますよ」という意味になります。

例えば、飲み屋の主人がひいきにしているチームが勝ったときなど、そのとき店に来ていた客に、The beer is on the house today.「今日、ビールは店のおごりだよ」と言うことがあります。

「無料で」「サービスで」を意味します。

「おごる」を意味する表現には他に、I’ll treat you.があります。

また、Let me buy you a drink today.「今日は一杯おごらせてくれよ」などもよく使われます。

point
It’s on me.=私がおごります。

㉖just between you and me=「あなたと私の間だけ」?

[例文]
A:I’ve finally got engaged. But just between you and me.
B:Why?
[和訳]
A:ようやく婚約したわ。でも、ここだけの話にしておいて。
B:どうして?

「あなたと私の間だけ(のこと)」という直訳から、このフレーズの意味がなんとなく推測できますね。

「ここだけの話」、つまり「内緒にして」「秘密にしておいて」という意味です。

Let’s keep this a secret just between ourselves (you and me).「このことは僕たちだけの秘密にしておこう」がもとの文です。

前半部のKeep this a secret!「このことは秘密にしておいて!」のみで使われることもあります。

「ここだけの話にしておいて!」には、Keep it to yourself!という表現も使われます。

また、「秘密にしておく」には、keep something under one’s hatというフレーズもあります。

このunder one’s hat(帽子の下)は、ここでは「頭の中」を意味します。

つまり、「頭の中にとどめておく」という発想です。

point
just between you and me=内緒にして、秘密にしておいて

㉗kill time=「時間を殺す」

[例文]
A:Helen, you are just on time.
B:Yes, but I arrived early, so I killed time reading magazines at a nearby bookstore.
[和訳]
A:ヘレン、あなたぴったり時間どおり。
B:ええ、でも早く着いたので、近くの本屋さんで雑誌を読んで時間をつぶしてきたの。

kill timeは、直訳すると「時間を殺す」という意味となりますが、日本語の「時間をつぶす」「暇つぶしをする」に相当します。

空き時間を殺すとは、空き時間をなくしてしまう、つまり「つぶす」ことにつながりますね。

「何かをするまでの余っている時間を別のことに使う」ことです。

一般には、次の予定まで、取り立ててすることがない場合に使われます。

ちなみに、「(次の予定まで)余分の時間がある」は、have time to killと表現します。

Having some time to kill, I had coffee in a coffee shop.「少し時間があったので、喫茶店でコーヒーを飲んできたの」などと使われます。

point
kill time=時間をつぶす、暇つぶしをする

㉘make it=「それを作る」?

[例文]
A:Good, Sue. You just made it.
B:Yeah, but I got caught in a traffic jam on the way.
[和訳]
A:スー、よかったね。ギリギリで間に合ったわよ。
B:ええ、でも途中で交通渋滞に巻き込まれちゃって。

make itは「間に合う」「(首尾よく)到着する」という意味です。

Meg, what should we do? We will never make it to the airport.「メグ、どうする?空港に間に合いそうもないよ」などと使われます。

このフレーズには「(~に)出席する」という意味もあります。

例えば、Sorry, I won’t be able to make it to the party tonight.「ごめん、今夜のパーティーに出席できそうにないんだよ」などと使われます。

さらに、make itには「成功する」という意味もあり、よく口語で使われます。

「大成功する」という場合は、My uncle has made it big in the business world.「叔父は実業界で大成功を収めた」のようにmake it bigと表現します。

point
make it=間に合う、到着する

㉙(You) Mind your own business!=「自分自身の仕事に気を配れ」?

[例文]
A:Are you married?
B:Mind your own business!
[和訳]
A:結婚しているんですか?
B:あなたには関係ないことよ!

航空機や電車で、アメリカ人と隣り合わせになると、一方的に、家族のことや仕事のことなどかなり詳しく話してきます。

他方、イギリス人は、一緒になっても相手に迷惑をかけたくないという気持ちが強いせいか、めったに話がはずみません。

それはともかく、初対面では、直接的な質問や個人的に込み入った質問は避けるのがマナーです。

例えば、How old are you?「お歳はおいくつですか?」やWhat religion do you believe in?「何教を信仰していますか?」などと尋ねると、Mind your own business!と言われることでしょう。

このMind your own business!は「余計なお世話だ」「俺のことを構わないでくれ」「ほっといてくれ」という意味なのです。

「自分のことだけを気にかけていればいい」というところからきています。

頭にYouをつけると語調が強くなります。

point
(You) Mind your own business!=余計なお世話だ!ほっといてくれ!

㉚out of the blue=「青い色から」?

[例文]
A:What’s the matter, George?
B:To tell the truth, out of the blue, my girlfriend’s father visited me. Then…
[和訳]
A:どうしたんだい、ジョージ?
B:実を言うと、ガールフレンドの父親が、何の前触れもなく訪ねてきたんだよ。そして…。

このblueはblue skyのことです。

今まで青空しか見えなかったところから、「何かがいきなり(出てくる)」ことを意味しますので、日本語の「突然」「出し抜けに」に相当します。

out of a clear blue skyと表現することもあり、out ofの代わりにfromが使われることもあります。

この表現にa boltをつけて、a bolt out of the blue(青からの稲妻)とすると、「(青い空から稲妻が)まったく突然に」「思いもかけずに」、つまり「青天の霹靂」を意味します。

point
out of the blue=突然、出し抜けに

㉛rain cats and dogs=「ネコとイヌが降る」?

[例文]
A:How is the weather over there today?
B:It’s been raining cats and dogs since last night.
[和訳]
A:そっちの今日の天気は?
B:昨夜から土砂降りだよ。

このフレーズの語源にはいくつかの説があります。

catは大雨を降らし、dogは強風を招くとされる北欧の言い伝えに由来するという説が有力です。

イヌとネコが激しく吠え合ってケンカしている様子が目に浮かびます。

このフレーズは、日本語の「土砂降りである」「雨が激しく降る」に相当します。

常にcats and dogsの順序で、かつ複数形で使われます。

cats and dogsを使ったfight like cats and dogsは「いつも激しくケンカ(口論)する」という意味です。

日本語で仲の悪い代表は「イヌとサル」とされていますが、英語ではcats and dogs(ネコとイヌ)です。

「彼らは犬猿の仲だよ」は、They are on cat-and dog terms.と表現します。

point
rain cats and dogs=雨が土砂降りである

㉜second thoughts=「第2の考え」?

[例文]
A:Have you accepted his proposal?
B:No, not yet. I’m having second thoughts.
[和訳]
A:彼のプロポーズを受けたの?
B:いいえ、まだ。今考え直しているの。

second thoughtsは「2度目の考え」ですから、「再考」「熟慮した後の考え・決意」を意味します。

一般には、on second thoughtsやhave second thoughts (about)というフレーズで使われます。

on second thought (s)は、「改めて考えてみると」「(考え直してみて)やっぱり」という意味です。

例えば、Well, on second thoughts, who buys this kind of machine?「ところで、考えてみると、誰がこんな機械を買うんだい?」のように使われます。

また、have second thoughtsは、文字どおり「考え直す」「再考する」という意味です。

発展して、「(あることを判断して)疑問を持ち始める」「迷い出す」をも意味します。

ちなみに、not give A a second thoughtは「Aのことをよく考えない」という意味です。without a second thought「よく考えないで」とほぼ同じ意味です。

point
second thoughts=再考、熟慮した後の考え・決意

㉝She is expecting.=「彼女は期待しています。」?

[例文]
A:Do you know Helen is expecting again?
B:Yes. I’m sure she is expecting her fifth child.
[和訳]
A:ヘレンがまた妊娠したって知ってる?
B:ええ、知ってるわ。たしか5人目(を妊娠しているの)よ。

アメリカ留学中、ホストマザーが結婚している娘さんを紹介しながら、She’s expecting.と付け加えました。

娘さんが何を期待しているのかと一瞬戸惑いましたが、幾分大きくなった彼女のお腹を見て、すぐに合点がいきました。

このフレーズは、She is expecting a baby (child).という文の省略形で、「彼女は妊娠している」という意味なのです。

会話の前後関係から何を意味しているか判断できるので、一般にはa baby (child)を省略して使います。

いずれにしても、彼女が期待しているのは、「赤ちゃん」なのです。

ちなみに、「君に期待してるよ」はI’m counting on you.と表現します。

countはもともと「~を数に入れる」「~を考慮する」という意味ですが、count on someoneで「~に期待する」「~を当てにする」を意味します。

point
She is expecting.=彼女は妊娠している。

㉞sleep on it=「その上に寝る」?

[例文]
A:Bob, I want you to be transferred to Paris next year.
B:I can’t answer you right away, boss. Let me sleep on it.
[和訳]
A:来年、君にパリへ転勤してもらいたいんだが。
B:すぐには返答できません、部長。一晩考えさせてください。

sleep on itは「一晩考える・検討する」「一晩おいてから答えを出す」「返事を1日延ばす」という意味です。

例えば、いくら話し合っても解決策が見出せない場合や、意見が食い違って結論に至らないような場合、「一晩ぐっすり寝て考える」必要があります。

即答できないので、「明日まで返事を待ってください」と決断を先延ばしにするときに使われます。

itの代わりにsomethingを使っても同じ意味です。

sleepを使った表現には、sleep in「朝寝坊をする(=sleep late)」や口語でsleep it off「寝て酔いをさます」、sleep out (over)「外泊する」などがあります。

point
sleep on it=一晩検討する、返事を1日延ばす

㉟sour grapes=「酸っぱいブドウ」?

[例文]
A:Meg says she never liked Bobby anyway, but it is sour grapes.
B:I think so. She is purposely mean to him.
[和訳]
A:メグはボビーのことを決して好きじゃなかったと言ってるけれど、負け惜しみだよね。
B:そうね。彼女、彼にわざと意地悪するからね。

sour grapesは、キツネがブドウを見つけたが、ブドウが高いところになっていて手が届かないので、I’m sure those grapes are sour anyhow.「あのブドウは酸っぱいに決まっている」と、負け惜しみを言った「イソップ萬語」の「キツネとブドウ」(The Fox and the Grapes)に由来します。

したがって、このフレーズは「負け惜しみ」を意味します。

「負け惜しみを言う」はcry sour grapesと表現します。

point
sour grapes=負け惜しみ

㊱spend a small fortune=「ちょっとした幸運を費やす」?

[例文]
A:Can you believe Shawn is broke?
B:Yeah. He spent a small fortune on gambling.
[和訳]
A:ショーンが無一文になったって信じられる?
B:うん。彼、ギャンブルで大金を使ったからな。

fortuneと聞くと、「幸運」を思い浮かべる方が多いと思います。

しかし、このfortuneには「財産」「富」という意味もあります。

つまり、このspend a fortuneは「幸運を費やす」ではなく、「大金を費やす」「財産をつぎ込む」という意味なのです。

では、a small fortuneのsmallは何を意味するのでしょうか?

このsmallは反語的に使われていて、a small fortuneは「一財産」「大金」を意味しています。

fortuneを使ったmake a fortuneは「財産を作る」を、lose a fortuneは「大金を失う」を意味します。

また、面白い表現にはmarry a fortuneがあります。

これは、「金持ちと結婚する」「財産目当てに結婚する」という意味です。

She married a fortune, not for love.(彼女は、愛からではなく、財産目当てに結婚した)などと使われます。

point
spend a small fortune=大金を費やす

㊲The line is busy.=「線が忙しい。」?

[例文]
A:May I speak to Ms. Brown?
B:I’m sorry, her line is busy. Shall I take a message?
[和訳]
A:ブラウンさんはいらっしゃいますか?
B:あいにく、今話し中です。ご伝言を承りましょうか?

「線が忙しい」では何のことか分かりませんね。

実はこのlineとは電話の回線のことです。

lineには「電話線」という意味があります。

(電話の回線が)ふさがっている」「話し中です」という意味です。

ここで、電話に関する表現をいくつか紹介しましょう。

・Please tell him/her that I called.
(電話があったとお伝えください。)
・Could you ask him/her to call me back later?
(折り返しお電話いただけますか?)
・He/She is on another line at the moment.
(ただ今、他の電話に出ています。)
・Thank you for calling.
(電話くれてありがとう。)

point
The line is busy.=話し中です。

㊳the lion’s share=「ライオンの分け前」?

[例文]
A:Do you remember which country got the most gold medal in the last Olympic?
B:I think China got the lion’s share (of the gold medals).
[和訳]
A:この前のオリンピックで、どの国が金メダルを一番多く獲ったか覚えている?
B:中国が最も多く獲ったと思うな。

この表現の由来は、「イソップ萬話」の「ライオンの分け前」(The Lion’s Share)です。

ライオンとキツネとロバとオオカミがある動物を殺し、それを4等分しました。

ところが、ライオンは「まず、最初の4分の1は俺の特権だ。次の4分の1は俺の勇気に、次の4分の1は俺の母親と子供のために、残りの4分の1について、言いたいことのあるやつは言え」と言って、結局、ライオンが獲物を全部独り占めにした話がもとになっています。

したがって、「最大の分け前」「うまい汁」という意味です。

point
the lion’s share=最大の分け前

㊴make a long story short=「長い話を短くする」?

[例文]
A:Steve, your story is always long.
B:OK. So, I will make my long story short.
[和訳]
A:スティーブ、お前の話はいつも長いんだよ。
B:わかったよ。それじゃあ、手短に言うよ。

直訳の「長い話を短くする」でほぼ意味が分かるのではないでしょうか?

「長い話を短くする」ですから、自然と「手短に言うと」「早い話が」「要するに」だと判断できますね。

日本語の「要するに」を意味する表現をいくつか挙げましょう。

in a word「ひと言で言うと」は、日常会話でよく使われます。

“What do you think of his new book?” “In a word, it’s unreadable.”「彼の今度の本どう思う?」「ひと言で言うと、バカらしくて読めたもんじゃないよ」などと使われます。

他には、in shortもあります。

Bob, you don‘t have to come starting next week. In short, you’re fired.は「ボブ、来週から来なくていいぞ。要するに、お前はクビだ」です。

さらに、in other wordsもあります。

In other words, we can’t go there together.「つまり、私たちは一緒にそこへ行けないってことね」などと使われます。

point
make a long story short=手短に言うと、要するに

㊵turn over a new leaf=「新しい木の葉をひっくり返す」?

[例文]
A:What does your brother do now?
B:He turned over a new leaf to find a new job.
[和訳]
A:君の弟、今何をしているの?
B:心を入れ替えて、仕事を探しているよ。

直訳では、「新しい木の葉をひっくり返す」ですが、このleafは「木の葉」ではなく、「(書物の)1ページ」を指します。

したがって、turn over a new leafは「新しいページをめくる」がもとの意味です。

比喩として、「心を改める」「心を入れ替える」「生活を一新する」という意味で使われます。

このフレーズは、「自分の悪い点を改める」「再出発する」を意味する比喩的表現です。

「悪い癖・習慣を直す」「素行を改める」など、適応範囲の広いフレーズであるといえます。

point
turn over a new leaf=心を改める、生活を一新する

㊶watch one’s weight=「自分の体重を見守る」?

[例文]
A:Long time no see, Tom. You’ve gained a little, haven’t you?
B:Yeah. I have to watch my weight.
[和訳]
A:トム、しばらく。ちょっと太ったんじゃないか?
B:うん、俺、減量しなきゃならないんだよ。

職場や学校で話題になることが多く、雑誌の宣伝やテレビのコマーシャルでよく見かけるのは、「ダイエット」という言葉ですね。

体重を増やさないように気を付ける」ことを、英語ではwatch one’s weightと言います。

自分自身の体重をチェックしておくというところからきているのですね。

「太らないように気を付けている」は、I’m watching my weight.です。

この文は「私は今、食事制限(減量)しているの」という意味で使われます。

point
watch one’s weight=太らないように気を付ける

㊷Would you like to have dinner with us?=「一緒に夕食をいかがですか?」?

[例文]
A:Would you like to have dinner with us?
B:Oh, it’s five o’clock already. I’ve got to go now.
[和訳]
A:そろそろお引き取りいただきたいのですが。
B:あら、もう5時だわ。おいとましなきゃ。

日本ではかつて、特に田舎では、長居する客に帰ってもらいたいときは、お手洗いの入り口に手ぬぐいをかけた箒を逆さに立てかけるのが習慣でした。

一方、英語ではWould you like to have dinner with us?という表現が使われます。

直訳すれば「一緒に夕食をいかがですか?」という意味ですが、「(夕食の準備がありますので)そろそろお引き取りいただきたいのですが」と遠回しにお引き取り願うときの表現です。友人や親しい間柄でよく使われます。

このフレーズが使われたときは、状況をよく判断して行動しましょう。

point
Would you like to have dinner with us?=そろそろお引き取りいただきたいのですが。

㊸You are what you eat.=「あなたは食べるものである。」?

[例文]
A:William is awfully knowledgeable.
B:yes. You are what you eat, and he eats a lot of brain food.
[和訳]
A:ウィリアムって、すごく物知りね。
B:そうだよ。「食が人を作る」って知っているだろ?

You’re what you eat.はよく考えると、「あなたの食(べるもの)があなたを作る」と解釈できます。

直訳すると、「よいものを食べると健康になり、悪いものを食べると健康でなくなる」を意味しますね。

つまり、「食が人(人格)を作る」「食は人を変える」ということを表します。

もちろん、口からの食べ物だけでなく、書物から得た知識、友達や周りの人からの情報などが人や人格を作っているので、比喩的な表現ということになります。

このフレーズを応用したYou are what you read.「書は人なり(読むもので人格が作られる)」やYou are what you write.「文は人なり」、You are what you speak.「話す内容(話し方)でその人がわかる」、You are what you wear.「人は着るもの(身なり)で判断される」などもよく使われます。

point
You are what you eat.=食が人を作る。食は人を変える。

㊹You can say that again.=「再びそれを言える。」?

[例文]
A:The traffic in Tokyo is terrible!
B:You can say that again!
C:Hi, Jim, it’s been a while!
D:You can say that again, Bill! When did we meet last?
[和訳]
A:東京の交通渋滞はひどいね。
B:まったくだよ!
C:やあ、ジム、久しぶり!
D:本当だね、ビル!この前会ったのはいつだっけ?

このフレーズは、実は、「ごもっともです」「まったくそのとおりです」「おっしゃるとおりです」「まったく同感です」を表します。

相手の発言内容や意見・提案に強い共感を表すフレーズです。

日本語の「それは言えてる」に相当します。

話すときは、thatを強く発音します。

You can say that again.は、類義のフレーズであるYou said it!「まったくだ」よりも語調が強くなります。

point
You can say that again.=そのとおりです。

いかがだったでしょうか?

以上、ネイティブスピーカーが日常会話で頻繁に使う、日本人が誤解しやすい表現をご紹介してきました。

やさしい単語の組み合わせで、日本語に直訳しても意味をなさないものの、意味が分かると「えっ、こんな意味なの?」「そうか、そういう意味なんだ!」と驚いたり、納得したりしたことと思います。

今回取り上げた表現を用いて、ネイティブの感覚と表現豊かな英語力を身につけるための「縁の下の力持ち」になれば幸いです。

カジュアルな場面で使える英語のフレーズ①

カジュアルな場面で使えるフレーズ①

①a bus girl=「バスガール」?

②dirty old man=「汚い年とった男」?

③a doggy bag=「イヌの袋」?

④a funny bone=「おかしな骨」?

⑤a nest egg=「巣の卵」?

⑥a son of a bitch=「性悪女の息子」?

⑦a son of a gun=「大砲の息子」?

⑧a sweet tooth=「甘い歯」?

⑨act one’s age=「年齢を演じる」?

⑩at the tip of one’s tongue=「舌の先で」?

⑪athlete’s foot=「スポーツ選手の足」?

⑫Be my guest.=「私の客になって。」?

⑬be on the ball=「ボールの上に乗っている」?

⑭(Has the) Cat got your tongue?=「ネコが舌をとったのかい?」?

⑮(as) cool as a cucumber=「キュウリにように涼しい」?

⑯cut and dried=「切られて乾燥した」?

⑰Dear John letter=「親愛なるジョンへの手紙」?

⑱Forget it!=「忘れろ!」?

⑲hit the books=「本にぶつかる」?

⑳I have to do number one.=「ナンバーワンをしなければ。」?

㉑I’ll take a rain check.=「雨の切符をもらいます。」?

㉒I’m still working on it.=「私はまだその上で働いています。」?

①a bus girl=「バスガール」?

[例文]
A:How did you become the owner of this restaurant?
B:I started as a bus girl, waited on tables, and…
[和訳]
A:このレストランのオーナーには、どのようにしてなられたのですか?
B:片付け係から始めて、ウェイトレス、それから…。

市内バスが「ワンマンカー」(a one-man bus)になる前は、切符を売りハサミを入れる「バスガール」が乗っていました。

しかし、英語のbus girl(男性はbus boy)は、バスの車掌ではありません。

busには動詞で、「(レストランなどで)食器を片付ける」という意味があります。

したがって、bus girl (bus boy)とは、食堂で「食事を終えた客の食器を洗い場へ運び、新しい客のためにテーブルクロスを取り替えたり、食器をテーブルに並べたりする係」のことです。

waiterやwaitress(最近は、性差のないwaitpersonが使われる)の助手的存在です。

結構年配のbus girlやbus boyも少なくありません。

最近では、性差のないbusserと呼ばれるようになりました。

waitpersonと同じく、まさに、言葉は歳月とともに変化する生き物であることの証拠と言えます。

point
a bus girl=食堂のテーブル片付け係

②dirty old man=「汚い年とった男」?

[例文]
A:What do you think of our new boss?
B:He is a dirty old man. He always leers at me.
[和訳]
A:今度の部長、どう?
B:年配のいやらしいヤツよ。だって、いつも私をいやらしい目つきで見るのよ。

a dirty old manとは、どこにでもいそうな「スケベおやじ」「いやらしい中年男」のことです。

「おやじ」と言っても、必ずしも中年(以降)とは限りません。

多くの場合、おどけて使われます。

ここで、「汚い」という意味のdirtyとmessyの違いを比べてみましょう。

dirtyは「(部屋・衣服などが)汚い」「(ゴミ・泥などで)表面が汚れている」ことです。

また、「(言葉が)卑猥な・いやらしい」「(行為などが)卑劣な・軽蔑すべき」という意味があります。

日本人的に謙遜して、「私の部屋は汚い」と言うつもりで、My room is dirty.と言うと、まったく掃除がされていない部屋と勘違いされます。

他方、messyは「(ある場所に)物が散らばっている」状態のことです。

point
dirty old man=スケベおやじ、いやらしい中年男

③a doggy bag=「イヌの袋」?

[例文]
A:Could I have a doggy bag?
B:Sure. Just a moment, please.
[和訳]
A:(残りを持って帰りますので、)袋をもらえますか?
B:承知しました。少々お待ちください。

レストランなどでは、料理の量が多くて食べきれないことがあります。

英語圏の人々は、食べ残したものを持ち帰るときに、ウェイターやウェイトレスに、上のように頼むのが一般的です。

すると、内側を油や蝋で防水加工した袋や容器を渡してくれます。

持ち帰ったものをイヌに食べさせることを口実にするので、「残り物を持ち帰るために入れる袋や容器」をdoggy bagと呼ぶようになりました。

「イヌの袋」だからといって、散歩時の「イヌの糞を入れる袋」と思ったら、大間違いです。

実際には、持ち帰って、本人や家族が食べるのです。

翌日のランチとして持って行くことも多いようです。

ただ、最近では、Could I have a doggy bag?の代わりに、May I take this home?「この(残りの)食べ物を持ち帰っていいですか?」と頼む人も多いです。

point
a doggy bag=残り物を持ち帰るために入れる袋や容器

④a funny bone=「おかしな骨」?

[例文]
A:I hit my funny bone on the corner of the table twice this month.
B:I’m sorry to hear that. Did you get injured?

funny bone(おかしな骨)とはどこの骨かわかりますか?

実は、肘の先の「尺骨の端」(ぶつけると、ピリッとショックを感じる骨)のことです。

このとき、電気が走って、しびれるような感じがします。

と同時に、なんとなくくすぐったいような感じもしますね。

くすぐったい変な感じがすることから、funny boneと呼ばれるようになったとされています。

funny boneはくすぐったくて笑えることを感じ取れる場所であるため、「ユーモアを解する心」「笑いの感覚」という意味もあります。

crazy boneと言うこともあります。

point
a funny bone=肘の先の尺骨の端

⑤a nest egg=「巣の卵」?

[例文]
A:Mom, do you have a nest egg?
B:Um, Yeah, some. But don’t tell anyone!
[例文]
A:お母さん、ヘソクリを貯めているの?
B:うーん。そう、少しね。でも、誰にも言っちゃダメよ!

和英辞典の「ヘソクリ」には、secret savings(秘密の貯蓄)やpin money(いざというときのためにとっておく少額のお金)が載っていますが、日本語の「ヘソクリ」とはややニュアンスが異なる感じです。

英語にはneat eggという「ヘソクリ」にピッタリの表現があります。

昔、雌鳥の産卵を促すために、雌鳥の巣に卵(多くの場合、擬卵)を置きました。

nest eggという表現はこの産卵促進技術に由来するのです。

日本語では、「抱き卵」と呼んでいます。

ここから、have a nest eggが「万一に備えて金を貯める」という意味で使われるようになったのです。

ちなみに、欧米ではよく、ヘソクリの典型的な隠し場所として、シュガーポットやコーヒー缶が使われたため、sugar bowl savingsとかcoffee can savingsも「ヘソクリ」の意味で使われます。

point
a nest egg=ヘソクリ

⑥a son of a bitch=「性悪女の息子」?

[例文]
A:Something wrong with your PC?
B:Yeah, this son of a bitch freezes often.
[和訳]
A:パソコンの調子悪いのか?
B:ああ、こいつ、よくフリーズするんだよ。

映画やテレビドラマでよく耳にするson of a bitchという表現は、どういう意味かご存知ですか?

苛立ちや怒り、失望、当惑などを表して、「何だと!」「こんちくしょう!」という意味で使われます。

この他、けなした意味で、「この野郎!」「最悪!」と使われたり、親しい者同士の呼びかけとして「お前」「おい」と間投詞的にも使われたりします。

You, son of a bitch! You cheated me!「この野郎!俺を騙したな!」などと言う使い方をします。

この表現は、下品なため、ときにはS.O.B.とかs.o.b.と頭文字で表現されることもあります。

son of a bitchは、略してbitchだけでも使われますが、「雌犬」や「性悪女」「不平」と紛らわしいので、一般にはa real bitchと言います。

point
a son of a bitch=この野郎、最悪、お前

⑦a son of a gun=「大砲の息子」?

[例文]
A:How was the French test?
B:It was a real son of a gun to solve.
[和訳]
A:フランス語のテスト、どうだった?
B:とても難しかったよ。

a son of a gunも、a son of a bitchと同様、映画などに出てくる表現ですね。

この表現はよく、男同士で親愛の情を込めて、あるいはふざけて友達や人を呼びかけるとき、苛立ちや失望を表して「ちくしょう!」「しまった!」と言うときに使われます。

a sun of a bitchと同じですが、響きが柔らかです。

では、なぜこの表現が生まれたのでしょうか?

昔、軍艦には男性のみならず、女性の乗船も許されていました。

そこで、若い男と女の船内での密会の場所としてよく使われたのが、船の中央に置かれている大砲(gun)近くの天幕の後ろでした。

女性の中には妊娠・出産する者もいたようです。

さらに、父親がわからない子を産む者まで出る始末です。

船の上で父親のわからない男の子が生まれると、航海日誌には大砲近くで身ごもった子なので、「大砲の息子」(a son of a gun)と記され、それが始まりだそうです。

point
a son of a gun=ちくしょう、しまった

⑧a sweet tooth=「甘い歯」?

[例文]
A:I didn’t know your brother has a sweet tooth.
B:He does. But he is a drinker, too.
[和訳]
A:君の弟が甘い物好きとは知らなかったな。
B:そうなんだ。でも、酒も好きだよ。

「甘い歯」と言っても、実際に歯が甘いわけではありません。

日本語では「甘い物好き」「甘い物に目がない」、つまり「甘党」のことです。

では、「うちの主人は甘党なの」はどのように言えばよいでしょうか?

My husband is sweet.ではなく、My husband has a sweet tooth.と表現します。

また、甘党であることを強調するときは、a terrible sweet toothと言います。

ちなみに、日本人の中には、アルコールが好きか嫌いかを基準として「辛党」と「甘党」を考えることがありますが、欧米人にその考え方はないようです。

アルコールを飲まないから「甘党」、甘い物が好きではないから「辛党」「酒好き」とは言えないからです。

なお、「酒好き」、つまり「辛党」はa drinkerと言います。

point
a sweet tooth=甘党、甘い物好き

⑨act one’s age=「年齢を演じる」?

[例文]
A:Act your age! You’re already 20 years old, aren’t you?
B:Don’t worry. I’m only kidding her.
[和訳]
A:年を考えろよ!もう20歳だろ?
B:心配するなよ。ちょっと彼女をからかっているだけだから。

「年齢を演じる」とは何のことでしょうか?

actは「行動する」「演じる」という意味ですが、このフレーズは、「年相応に振る舞う」「分別を持って振る舞う」「年(齢)をわきまえる」を意味します。

one’s ageが「実年齢」を表しているわけです。

このフレーズは、特に親が、下の子をいじめる上の子をたしなめるときに使われます。

Act your age!は「年を考えなさい!」という意味です。

通例、命令形で使います。

また、成人が幼稚なマネをしたり、年甲斐もなく若く振る舞う老人に忠告したりするときに、少し和らげてYou should act your age.と、you shouldをつけて使われることもあります。

actを使った他の例には、act like a man「男らしく振る舞う」「潔い行動をとる」、act like a fool「バカなマネをする」、act bold「大胆に振る舞う」などがあります。

point
act one’s age=年相応に振る舞う

⑩at the tip of one’s tongue=「舌の先で」?

[例文]
A:Do you know the name of that singer who had her concert here last year?
B:Yes, but don’t tell me. I have it right at the tip of my tongue.
[和訳]
A:去年、ここでコンサートをした、例のあの歌手の名前を知っている?
B:ええ、でも言わないで。今喉まで出かかっているから。

会話の途中で、人の名前や数字、あるいは言おうとしていたことが、喉まで出かかっていながら、なかなか思い出せず、悔しい思いをした経験はどなたにもあると思います。

そのような状態を表すのが、at (on) the tip of one’s tongueです。

また、I wanted to warn him about the woman. It was at (on) the tip of my tongue, but it’s too late now.「あの女に気を付けるよう、彼に注意したかったんだよ。喉まで出かかっていたけれど、今ではもう遅すぎるな」などのように、「言いたくない」ときや「言わないほうがいい」ときにも使われます。

このフレーズを発しながら、喉のところで、手のひらを開いて下に向けることもあります。

相手の意図がどちらにあるかは、前後の文脈から判断する必要があります。

point
at the tip of one’s tongue=名前や言葉が喉まで出かかって

⑪athlete’s foot=「スポーツ選手の足」?

[例文]
A:I heard you’ve got an athlete’s foot?
B:Yeah, it spreads through the use of the locker Do you mind if I use the rest room here?.
[和訳]
A:水虫にかかったって?
B:うん、水虫は更衣室を使うと伝染するから。

athlete’s footは「スポーツ選手の足」ですから、筋肉質な足を想像しがちですが、そうではありません。

これは、日本人の5人に1人がかかっていると言われている「水虫」のことです。

では「水虫」のことをなぜこのように呼ぶのでしょうか?

これは、いつもスポーツシューズやスパイクを履いて練習したり試合に出たりしている運動選手は、靴の中が蒸れて、「水虫」にかかりやすいからなのです。

とはいえ、アメリカは日本ほど湿度が高くないので、水虫にかかる人の割合は日本ほど多くはないと言われています。

point
athlete’s foot=水虫

⑫Be my guest.=「私の客になって。」?

[例文]
A:Do you mind if I use the rest room here?
B:Be my guest.
C:Let me pick up the bill today.
D:Oh, no. Be my guest here.
[和訳]
A:ここのおトイレを使わせてもらえますか?
B:どうぞ、どうぞ。
C:今日のお勘定は私に払わせてね。
D:いいえ、とんでもない。ここは私持ちにさせて。

Be my guest.は、主に他人から頼みごとをされて快諾するときの表現です。

日本語の「どうぞご遠慮なく」に相当します。

レストランなどで食事をおごったり、戸口・エレベーターなどで順番を人に譲ったりするときにも使われます。

point
Be my guest.=どうぞ遠慮なく。どうぞお先に。おごらせて。

⑬be on the ball=「ボールの上に乗っている」?

[例文]
A:Mr. Brown is a tough negotiator, isn’t he?
B:Yes, he is. He’s always on the ball.
[和訳]
A:ブラウンさんは手強い交渉相手だね。
B:ええ、そう。彼はいつも抜かりなくやるからね。

be on the ballは「大変有能・優秀だ」「敏腕だ」「活気に満ちた」「抜け目のない」「警戒を怠らない」「(仕事を)うまくこなせる」という意味です。

このフレーズは、イギリスのフットボール、つまりサッカーで「ボールの扱いがうまい」ことに由来しています。

onに「集中」の意味があり、有能な選手ほどボールに注意力を集中させることができるからです。

このフレーズでは、be動詞の他に、get、stay、keepなどの動詞が使われることもあります。

また、get on the ballは「気を張り詰める」という意味の他、アメリカ英語では「大変有能・優秀だ」「(仕事・勉強などが)よくできる」という意味もあります。

point
be on the ball=大変有能・優秀だ、活気に満ちた

⑭(Has the) Cat got your tongue?=「ネコが舌をとったのかい?」?

[例文]
A:You know who broke this window, don’t you, Bill?
B:(Silence)
A:Cat got your tongue?
[和訳]
A:ビル、誰がこの窓を割ったか知っているわね?
B:(沈黙)
A:なぜ黙っているの?

このフレーズの起源にはいくつかの説があります。

1つ目は、口がきけなくなったネコが子供の舌を持って行ったとする説です。

2つ目は、ネコには人の舌を動かなくさせる魔性があるとする説です。

最後は、数百年前の中東で、嘘をついた者は舌を抜き取られ、王様は自分が可愛がっていたネコに、その舌を餌として与えたとする説です。

一般には、親や教師が何を聞いても、緊張や気後れで、あるいは恥ずかしくて黙って口を開かない子供に対して、Cat got your tongue?「なぜ黙っているの?」「口がきけなくなったの?」と言って、発言を促すために使われます。

これは、Has the cat got your tongue?が短縮されたものです。

point
(Has the) Cat got your tongue?=なぜ黙っているの?

⑮(as) cool as a cucumber=「キュウリにように涼しい」?

[例文]
A:What type of person are you looking for?
B:We are looking for those who are as cool as a cucumber in any emergency.
[和訳]
A:どんなタイプの人をお探しですか?
B:いかなる緊急時でも、落ち着いて行動のできる人を探しています。

サラダなどに使われる水分を含んだcucumber(キュウリ)が冷たいことから生まれたフレーズです。

とても落ち着いた」「落ち着き払って」「(緊急時などにも)極めて冷静で」「涼しい顔で」という意味です。

このcool as a cucumberというイディオムで、「冷たい」感じのcucumberと「冷静な」を意味するcoolとが頭韻を踏んでいるのは面白いですね。

point
(as) cool as a cucumber=とても冷静で

⑯Cut and dried=「切られて乾燥した」?

[例文]
A:How was Mr. Stevenson’s presentation?
B:Well, it was just cut and dried. There was nothing new in it.
[和訳]
A:スティーブンソンさんのプレゼンはどうだった?
B:うん、期待外れで、何ら新しいところがなかったよ。

カットして数日放置したケーキやチーズを想像してください。

腐らないまでも、硬くなって美味しく食べることができませんね。

ここから生まれたのが、このcut and driedです。

意味は、「型にはまった」「月並みの」「新鮮味のない」「決まりきった」です。

さらに、「あらかじめ用意された」「手はずの整った」という意味でも使われます。

また、ハイフンで結ぶと、a cut-and-dried life「無味乾燥な生活」やa cut-and-dried way of life「月並みな生活様式」などと、比喩として使われます。

「型にはまった」の意味では他に、stereotyped(形式どおりの)やconventional(伝統に従った)などがあり、a stereotyped phrase(決まり文句)やa conventional wedding(型どおりの結婚式)のように使われます。

point
cut and dried=新鮮味のない、決まりきった

⑰Dear John letter=「親愛なるジョンへの手紙」?

[例文]
A:Billy, what’s with you? You look depressed.
B:Well, I’ve just got a Dear John letter from my girlfriend.
C:Gosh! That’s too bad.
[和訳]
A:ビリー、どうした?めげてるみたいだけど。
B:うん、今、彼女から別れの手紙が来たんだよ。
A:えっ!それは気の毒に。

長い間、家族や恋人と離れ離れに暮らすのは辛いものです。

第2次世界大戦中、アメリカで、出征している夫や恋人の帰りを待ちきれなくなった妻や恋人の中には、心変わりした者もいます。

Dear John letterは、彼女たちが戦地にいる夫や恋人に宛てた別れの手紙の出だしが、Dear Johnであったことから生まれたフレーズです。

Johnには特別な意味はなく、ありふれた男性の名前です。

(女性から夫・恋人に宛てた)別れの手紙」「絶縁状」「絶交状」を意味します。

今日では一般に、「男女の親しい関係を断ち切る手紙」「(女性の側から婚約者に宛てた)婚約破棄の手紙」の意味で使われます。

letterを省くこともあります。

point
Dear John letter=(女性から夫・恋人に宛てた)別れの手紙

⑱Forget it!=「忘れろ!」?

[例文]
A:Sorry, I’ve spilt the juice on the carpet.
B:Oh, forget it!
[和訳]
A:ごめん、カーペットにジュースをこぼしちゃったよ。
B:ああ、気にしなくていいよ!

Forget it!は文字どおり「忘れろ!」ですが、実際には複数の意味で使われます。

1つは、頼みごとをされて引き受ける自信がない、都合がつかない、などの理由で断るときに使う「嫌だね!」「とんでもない!」「勘弁して!」を意味します。

「いくら頼んでも無理だから、そんなこと忘れてくれ!」というニュアンスです。

また、何かを言いかけて、途中で、この人にこのことをこれ以上言うのはまずいと気付いて、「このことはなかったことにして」という意味で使われることもあります。

さらに、持ち物を壊したり、汚したりしたときの謝罪に対して、「気にしなくていいよ」の意味でも使われます。

いずれの場合も、Forget about it.とaboutをつけると、少し柔らかい感じになります。

point
Forget it!=勘弁して!気にしないで!

⑲hit the books=「本にぶつかる」?

[例文]
A:Let’s have a drinking party tonight.
B:No, not tonight. I have to hit the books. You know I have an employment exam tomorrow?
[和訳]
A:今夜、飲み会やろうよ。
B:ダメだよ、今夜は。勉強しなきゃ。明日、就職試験だって知ってるだろ?

hitは「打つ」という意味ですが、特に「強く・勢いよく打つ」ことから、「非常に~する」を意味します。

したがって、hit the booksは、教科書や参考書に懸命にアタックすることで、「猛烈に勉強する」「ガリ勉をする」という意味で使われます。

hitを使った表現には、hit the cellingもあります。

怒りで体が跳び上がり天井に頭をぶつけるほどカッとなる・かんしゃくを起こすという発想から、「頭にくる」「カッとなる」を意味します。

他に、hit the spotもあります。

spotは飲んだり食べたりしたいと感じる箇所、つまり、「胃」を指します。

その箇所に、その飢えや渇きを満たす「食べ物」が「触れる」ので、このフレーズは「満足させる」を意味するようになりました。

point
hit the books=猛烈に勉強する

⑳I have to do number one.=「ナンバーワンをしなければ。」?

[例文]
A:Mommy, I have to go to the bathroom.
B:OK. Number one or number two?
A:I have to do number one.
[和訳]
A:ママ、トイレに行きたいよ。
B:わかった。で、オシッコ?それとも、ウンチ?
A:オシッコ。

number oneは形容詞で「一番の」「第1位の」「最高の」「最上の」ですね。

これは、遠回しに「オシッコ(をすること)」「小便(をすること)」を意味します。

したがって、do number oneは「小便をする」「オシッコをする」という意味になります。

いずれも幼児語ですが、大人がふざけて使うこともあります。

ちなみに、number twoは「大きいほう」「大便」を指します。

こちらは、Number One、number 1、Number two、number 2と綴ることもあります。

point
I have to do number one.=オシッコをする(こと)。

㉑I’ll take a rain check.=「雨の切符をもらいます。」?

[例文]
A:Let’s have a drink after work.
B:Sorry. I have another appointment today. I’ll take a rain check.
[和訳]
A:仕事が終わったら、一杯やろうよ。
B:悪いけど、今日は先約があるので、次の機会にするよ。

英米ではよく、いろいろなパーティーが開かれます。

しかし、せっかく招かれてもすでに予定が入っていて出席できないことがあります。

そんなとき、次回の参加を約束するのに使われるのが、rain checkです。

19世紀のアメリカで、野球の試合が雨で流れると、すでに入場券を買っていた観客は、rain check(雨天順延券)をもらいました。

当然、この券があると次の試合を見ることができるわけです。

今日では、スポーツの試合、野外公演などが雨のために順延になった場合のみならず、パーティーやディナーなどに招待されても都合がつかず、次回参加することを約束するときにも使われます。

take a rain checkは「(誘いや招待、申し出を)今回は断るが、次の機会には受ける」という意味で、give someone a rain checkは「(誘いなどを断られて)今度また誘う」を意味します。

point
I’ll take a rain check.=今回は断るが、次の機会には受ける。

㉒I’m still working on it.=「私はまだその上で働いています。」?

[例文]
A:Are you through with the newspaper?
B:No, I’m still working on it.
[和訳]
A:もう新聞を読み終えましたか?
B:いや、まだです。

英米のレストランなどで、食事の終わりかけに、あるいはまだ食べ終えていなくともナイフやフォークをお皿の上に置いて友達や同僚と話していると、お店の人がAre you through?「お済みになりましたか?」と聞いてくることがあります。

そろそろデザートやコーヒーを出すので、もう食べ終えたかどうかを尋ねているのです。

これに対して、まだ食べ終えていないときには、I’m still working on it.と応じます。

まだ食べ終えていない(から片付けないで)」という意味です。

この表現は、「(新聞・雑誌を)読み終えていない」の意味でも使われます。

一方、すでに食べ終わっているときや、まだお皿に食べ物が残っていても、もうこれ以上食べない(食べ残す)ときは、Yes, I’m through.と言う必要があります。

point
I’m still working on it.=まだ食べ終えていない(から片付けないで)。(まだ新聞・雑誌を)読み終えていない。

カジュアルな場面で使える英語のフレーズ②に続く

ビジネスの場面で使える英語のフレーズ②

ビジネスの場面で使えるフレーズ②

⑯face the music=「音楽に直面する」?

⑰fill one’s shoes=「他人の靴をいっぱいにする」?

⑱in black and white=「黒と白で」?

⑲know the rope=「ロープを知る」?

⑳make (both) ends meet=「両端を合わせる」?

㉑red tape=「赤いテープ」?

㉒Say when.=「whenと言いなさい。」?

㉓sell like hot cakes=「ホットケーキのように売る」?

㉔sit on the fence=「垣根の上に座る」?

㉕spill the beans=「豆をこぼす。」?

㉖take something with a grain of salt=「1粒の塩とともに持って行く」?

㉗the red carpet=「赤い絨毯」?

㉘under the table=「テーブルの下で」?

㉙Where were we?=「我々はどこにいたの?」?

㉚Where is the beef?=「牛肉はどこなの」?

⑯face the music=「音楽に直面する」?

[例文]
A:If you keep goofing around, you’ll have to face the music.
B:I know, I know.
[和訳]
A:遊んでばかりいると、報いを受けることになるぞ。
B:よーくわかってるよ。

このフレーズの起源の1つは、有罪になった兵士が隊から追放されるたびに太鼓を鳴らされ、その音に直面するという説です。

もう1つは、舞台の役者が下手な演技をすると、聴衆のみならず、オーケストラの演奏者から楽器による音の非難を浴びたことが起源という説です。

さらに、このフレーズには、自分の行為がうまくいかなかったときに「潔く責任をとる」という意味もあります。

したがって、このface the musicは、「堂々と非難を受ける」「ひるまずに難局に当たる」「甘んじて報いを受ける」という意味になります。

いずれにしても、このmusicは自分の失敗や非行などの「結果」を意味します。

point
face the music=堂々と非難を受ける

⑰fill one’s shoes=「他人の靴をいっぱいにする」?

[例文]
A:Who is going to step into Professor Floyd’s shoes?
B:It seems there is no one to fill his shoes.
[和訳]
A:フロイド教授の後釜にはだれが座るのだろう?
B:後継者として十分に責任を果たせる人がいないらしいよ。

直訳の「人の靴をいっぱいにする」ではわかりにくいですが、このone’s shoesを比喩で、「前任者の地位・責任」と解釈するとわかります。

つまり、「~の後釜に座る」「~の役目を引き継ぐ」という意味です。

このフレーズは、古いスカンジナビア諸国の「養子になった者が養父の靴を履く」という習慣に由来しているそうです。

同様の意味のフレーズにstep into one’s shoesがあります。

step intoは単に「(靴に)足を入れる」、つまり「後釜に座る」ですが、fillは「(靴を)満たす」「隙間なく満たす」「十分に満たす」という意味です。

したがって、ここでのfillは、前任者の地位・能力のみならず、人格、人徳も同等かそれ以上に高い人を指しますので、単に「後釜に座る」を意味するstep intoとは異なります。

point
fill one’s shoes=~に役目を引き継ぐ

⑱in black and white=「黒と白で」?

[例文]
A:I think that his offer is too good to be true.
B:Well, you shouldn’t believe it until he puts it in black and white.
[和訳]
A:彼の申し出は話がうますぎると思うんだよ。
B:じゃあ、きちんと文書にするまでは信じないほうがいいね。

「黒と白で」ですから、言い換えると「モノクロで」ですね。

blackには「(黒)インク」「筆記具」、whiteには「紙」という意味もあります。

ここから、in black and whiteは「(記録として残すために)文字にして」という意味が生まれました。

一般には「(言葉だけでなく)文書にして」という意味で使われます。

また、ハイフンで結んでblack-and-whiteとすると、「文書で」「印刷物にされた」という意味になります。

ちなみに、英語ではblack and whiteの順ですが、日本語では「白黒」となります。

他に、英・日で順序が逆になるものには、cats and dogs「イヌネコ」、arrival and departure「発着」、mother and father「父母」などがあります。

point
in black and white=文字・文書にして

⑲know the rope=「ロープを知る」?

[例文]
A:I’m afraid I know nothing about this field.
B:Don’t worry about it. It isn’t hard once you know the ropes.
[和訳]
A:この業界のことは何もわからないんです。
B:心配ご無用。一度コツが分かれば難しくないですから。

「ロープを知る」では何のことか分かりませんね。

実は、このthe ropesは「(帆船の帆の)ロープさばき」のことです。

昔、帆船をうまく走らせるかどうかはロープのさばき方にかかっていました。

そのため、帆船を走らせるには、「ロープさばきのことが分かっている」航海のベテランがあたりました。

そこから、know the ropesは比喩で、「全体の仕組みが分かっている」「(全体のシステムに精通して)コツを知っている」「(要領を)のみ込んでいる・覚えている」「事情に明るい」を意味するようになったのです。

このフレーズは、会社とか組織についてよく用いられます。

同じ意味で、learn the ropesも使われます。

反対に、「コツ・要領を教える」はteach someone the ropesやshow someone the ropeと言います。

point
know the rope=物事のコツを知っている

⑳make (both) ends meet=「両端を合わせる」?

[例文]
A:The price of commodities went through the roof recently.
B:We won’t be able to make ends meet if prices go any higher.
[和訳]
A:最近物価がとんでもなく高くなってきましたね。
B:これ以上、物価が上がったらやっていけませんよ。

このends(両端)は「月(month)の初めと月の終わり」のことです。

比喩的に、「(月の初めの)収入と(月の終わりの)支出」を意味する19世紀の簿記用語とされています。

したがって、「収入と支出を合わせる」、つまり「収支を合わせる」という意味から生まれたものです。

実は、このフレーズ、make (both) ends of the year meetのof the yearが省略されたもので、「(農民が)収穫期から次の収穫期まで収穫物をもたせる」という意味から生まれたとする説もあります。

いずれにしても、「生活の収支を合わせる」ことで、「借金せずに収入の範囲内で暮らす」「(家計の)帳尻を合わせる」「分相応に暮らす」を意味します。

アメリカ英語では一般に、bothを省いたmake ends meetの形で用いられます。

point
make ends meet=収入の範囲内で暮らす、分相応に暮らす

㉑red tape=「赤いテープ」?

[例文]
A:Do you still sell to the city government offices?
B:No, I quit, because it takes so long to cut through the red tape.
[和訳]
A:まだ市役所に商品を入れてるの?
B:いいや、やめたよ。だって、面倒な手続きにすごく時間がかかるからね。

どこの国でもお役所仕事には時間がかかるようです。

18~19世紀のイギリスでは、役人が古文書を保管するために、書類を丸めてred tape(赤いひも)で留めるのが習わしでした。

red tapeと言っても、今日の赤いビニールテープではなく、単なる「赤いひも」です。

書類の出し入れには、この赤いひもを結んだり解いたりするのに時間がかかりました。

このことから、このred tapeは、皮肉って「(形式にこだわる)お役所仕事」「(お役所などの)面倒な手続き」という意味で使われるようになりました。

イディオムのcut through the red tapeは、「(お役所仕事などの)面倒な手続きを済ませる・切り抜ける」を意味します。

今日では、お役所仕事に限らず、組織が大きくなって、非効率的で融通の利かない手順のことを揶揄して使われます。

point
red tape=お役所仕事、面倒な手続き

㉒Say when.=「whenと言いなさい。」?

[例文]
A:Say when.
B:When! When! That’s too much!
[和訳]
A:よかったら、いいって言って。
B:もう結構、結構です!多すぎますよ!

幼児語で、オシッコのことを何と言うかご存知ですか?

pee-peeまたはsissyです。

ウンチはpoo-pooまたはca-caです。

見出しのSay when.は、親が小さな子供を抱きかかえながら両脚を持ち上げてオシッコをさせ、「終わったら、終わったって言いなさい」という意味です。

子供は、オシッコが終わると、When.と言います。

このSay when.というフレーズ、英米のパーティーや食事会で、人に飲み物を注いだり、食べ物をよそったりするときにも使われます。

ビールやジュースを注ぎながら、Say when.「よかったら、いいって言ってくださいね」と言います。

これに対して、That’s enough.「それで十分です」や、少しおどけてWhen.と応じることもあります。

point
Say when.=(飲食物をよそいながら)よかったら、いいって言ってね。(オシッコが)終わったら、終わったって言いなさい。

㉓sell like hot cakes=「ホットケーキのように売る」?

[例文]
A:Which book is popular now?
B:This new book is selling like hot cakes.
[和訳]
A:今評判がいいのは、どの本ですか?
B:この新刊が飛ぶように売れてますよ。

sell like hot cakesは、19世紀初頭のアメリカ合衆国で、ハンバーガーやホットドッグ、フライドチキンが商品として開発される前のことで、田舎の祭りやカーニバルの屋台では、焼きたてのhot cake(ホットケーキ)が美味しく、かつ安いために、よく売れたことに由来します。

飛ぶように売れる」「どんどん出る」を意味します。

類似のフレーズには、go like hot cakesがあり、「すぐになくなる」「底をつく」の意味で使われます。

例えば、My mother’s gyoza went like hot cakes.「母の作った餃子は瞬く間になくなったわ」などと商品でない場合にも使われます。

また、like hot cakesは「勢いよく」「盛んに」という意味で、これだけでも使われます。

このhot cakeの代わりに、地方によっては、pancakeが使われます。

point
sell like hot cakes=飛ぶように売れる

㉔sit on the fence=「垣根の上に座る」?

[例文]
A:Are you for or against nuclear power plants?
B:Well, I still sit on the fence.
[和訳]
A:きみ、原発に賛成、それとも反対?
B:うーん、僕はまだ決めきれないな。

sit on the fence「垣根の上に座る」では、かなり不安定ですね。

どちらかに落ちるかもしれません。

このことから、このフレーズは「どっちつかずの態度をとる」「中立でいる」を意味します。

文脈によっては、「(軽蔑して)日和見する」「形勢を見る」の意味にもなります。

ただし、sit on the fence自体にこのニュアンスはなく、あくまでも「態度・賛否を明らかにしない」「中立的な状態を保つ」ことを意味します。

また、fenceを使った表現にはcome off the fence「態度をはっきりさせる」もあります。

fenceのどちらに降りるかで、態度・立場がはっきりするから、こういう意味になるのですね。

point
sit on the fence=どっちつかずの態度をとる、中立でいる

㉕spill the beans=「豆をこぼす」?

[例文]
A:This is just between us. Don’t spill the beans to anyone.
B:Don’t worry. I know how to hold my tongue.
[和訳]
A:これは秘密だから、誰かに漏らすなよ。
B:心配しないで。私、口が堅いから。

このフレーズの由来には、2つの説があります。

1つは、かつてギリシャで行われていた秘密投票で、賛成は白い豆、反対は黒い豆を壺(つまり投票箱)に入れることになっていましたが、あるとき、豆がこぼれて秘密がバレてしまったとする説です。

もう1つは、食事の時間まで何を出すかを秘密にしようとした人が、ついうっかり豆をこぼしてしまい、豆料理であることがバレてしまったとする説です。

spillにはもともと「うっかり」というニュアンスがあります。

したがって、spill the beansは「うっかり秘密を漏らす」を意味します。

また、この表現は、「秘密とは知らずに漏らす」「故意に秘密を漏らす」という意味でも用いられるので、どちらの意味かは、前後の関係から判断する必要があります。

point
spill the beans=秘密を漏らす

㉖take something with a grain of salt=「1粒の塩とともに持って行く」?

[例文]
A:Do you think you can believe what Nancy says?
B:No. So, I always take whatever she says with a grain of salt.
[和訳]
A:ナンシーの言うこと、信用できると思う?
B:いいえ。だから、彼女の話はいつも割り引いて聞くの。

古代ローマのある伝説では、いかなる毒にも効く解毒剤を発明した王の話があります。

この解毒剤には少量の塩を加える必要がありました。

つまり、塩を加えると毒に当たらないように、人の話も少し疑ってかかれば騙されることがないという発想です。

このことは、ローマ帝国時代に使われていた古代ラテン語ではcum grano salisと表現され、これを英語に直訳したのがwith a grain of saltです。

ただし、この表現は、味の薄い食べ物は美味しくないので、少量の塩を加えると美味しくなることから生まれたとする説もあります。

人の話や食べ物を疑ってかかることから、「割り引いて」「話半分に」を意味します。

したがって、take something with a grain of saltは「割り引いて聞く」「話半分に聞く」「多少疑って聞く」「額面どおりには受け取らない」という意味になります。

point
take something with a grain of salt=割り引いて聞く、話半分に聞く

㉗the red carpet=「赤い絨毯」?

[例文]
A:Mr. Katayama, how was your business trip to Athens?
B:They gave me the red carpet treatment there.
[和訳]
A:片山社長、アテネへの出張はいかがでしたか?
B:向こうでは、盛大なもてなしを受けたよ。

テレビや映画で、外国からの王族や政府高官などを迎える際に、通路やホールに赤い絨毯(red carpet)を敷いて歓迎するシーンをご覧になった方は少なくないと思います。

red carpetは、直訳では「赤い絨毯」ですが、比喩では「(貴賓が出入りするための)赤い絨毯」、つまり「敬意の象徴」です。

丁寧な歓待」「盛大な歓迎」「特別なもてなし」を意味します。

red carpetを使ったget the red carpet treatmentは「国賓扱いを受ける」、roll out the red carpetは「丁重にもてなす」「丁重なもてなしをする」という意味です。

ただし、これらの表現、実際には赤い絨毯を敷かなくても、心から温かく人を迎えたり、迎えられたりするときにも使われます。

point
the red carpet=盛大な歓迎

㉘under the table=「テーブルの下で」?

[例文]
A:They say that Randy demanded some money from that company under the table again.
B:Again? He was taken to court for taking bribes five years ago.
[和訳]
A:ランディがまたあの会社に賄賂を要求したらしいよ。
B:また?あいつ、5年前にも訴えられたんだぞ。

「テーブルの下で」ですから、あまり良い意味で使われないことは、なんとなく想像できますね。

これは、昔、ポーカーなどのカードゲームで、手札をテーブルの下に隠しておいた札とすり替えるという不正をしたことから生まれたフレーズです。

こっそりと」「不正に」「賄賂として」「袖の下として」という意味です。

このフレーズは「酔いつぶれて」という意味で使われることもあります。

drink someone under the table(テーブルの下で人を酔いつぶして自分は飲んでいる)というフレーズがもとになっています。

ハイフンで結んだ形容詞のunder-the-table「闇取引の」「違法な」もよく使われます。

point
under the table=不正に、賄賂として

㉙Where were we?=「我々はどこにいたの?」?

[例文]
A:Excuse me, I have to go to the rest room.
(Coming back after a couple of minutes)
A:Where were we?
B:We were talking about your ex-boyfriend’s hobbies.
[和訳]
A:すみません、ちょっとお手洗いに。
(2~3分後に戻ってきて)
A:どこまで話したかしら?
B:あなたの元彼の趣味についてよ。

日常会話や話し合いで、あるいは接客中に電話がかかってきたり、用足しのために話を中断したりすることがあります。

用事を終えて席に戻ってきて、その人がどこまで話していたか、何の話をしていたかを確かめるために、Where were we?という表現が使われます。

直訳すると、「話のどの地点にいたか」となりますが、日本語では、「どこまで話したかしら?」「話はどこまでしたか?」に相当する表現です。

point
Where were we?=どこまで話しましたか?

㉚Where is the beef?=「牛肉はどこなの」?

[例文]
A:Bill, you talked a lot, but where’s the beef?
B:Well, what I want to say is…
[和訳]
A:ビル、たくさん話したけど、本心は何なの?
B:ええと、僕が言いたいのは…。

beefには俗語で「不平・不満・文句・苦情を言う」「ぶつぶつ言う」という意味があります。

昔、ギャングが「不平を言う」を意味してcut a beefという表現を使ったことに由来します。

また、アメリカのハンバーガーチェーンの1つWendy’sが、競合他社の商品の肉が小さいことを皮肉ったテレビコマーシャルで、Where’s the beef?(肉はどこにあるの?→肉が入っていないじゃないか?)という文言を使い、ここから発展して、beefに俗語で「不満」「苦情」という意味が生まれたとされています。

今日、このWhere’s the beef?は一般に、「(うまいことを言うけれど)本心はどこにあるんだ?」「中身がないじゃないか?」という意味で使われます。

「不平・不満」の意味でbeefを使った他の表現には、What’s the beef?「何が不満なんだ?」やbeef session「苦情集会」「抗議集会」があります。

point
Where is the beef?=本心はどこにあるんだ?

カジュアルな場面で使える英語のフレーズ①に続く

ビジネスの場面で使える英語のフレーズ①

ビジネスの場面で使えるフレーズ①

①a big cheese=「大きなチーズ」?

②a fish story=「魚の話」?

③A little bird told me that….=「…と小鳥が言った。」?

④a tall order=「高い命令」?

⑤a word to the wise=「賢い人々へのひと言」?

⑥an ambulance chaser=「救急車を追いかける人」?

⑦as easy as (apple) pie=「(アップル)パイのように簡単な」?

⑧at the end of the day=「その日の終わりに」?

⑨be with someone=「~と一緒にいる」?

⑩beat around the bush=「茂みの周りをたたく」?

⑪bite one’s tongue=「舌を噛む」?

⑫bring home the bacon=「ベーコンを家に持ち帰る」?

⑬buy a pig in a poke=「袋に入ったブタを買う」?

⑭Drop me a line.=「1本のひもを落として。」?

⑮Exact fare, please.=「正確な運賃をお願いします。」?

①a big cheese=「大きなチーズ」?

[例文]
A:Who is the big cheese of this big supermarket?
B:It’s the young woman over there.
[和訳]
A:この大きなスーパーの総責任者は誰だ?
B:あちらの若い女性です。

このcheeseは我々が食べる「チーズ」のことではありません。

語源は、「物」を意味するヒンディー語のchizです。

昔、植民地時代のインドにいたイギリス人が、この語を英語に取り入れたのが由来とされています。

かつてこの語は単独で、「大物」「有力者」「リーダー」「重要人物」を表していましたが、今日では、一般にbigをつけて使われます。

発音が似ているため、英語ではcheeseと綴られるようになったのです。

というわけで、食べ物の「チーズ」のcheeseとは語源が異なります。

今日、この語に定冠詞theをつけると、「最高の有力者」「総責任者」「顔役」「社長」「ボス」などを意味します。

ただし、このフレーズは直接本人に向けられることはなく、通常は地位の高い人や、自分で自分を偉いと思っている人のことを冗談っぽく、あるいは皮肉っぽく言うときに用いられます。

噂話でも使われます。

point
a big cheese=有力者、重要人物

②a fish story=「魚の話」?

[例文]
A:I met with the Governor of Tokyo last night.
B:Come on. Stop telling me your fish stories.
[和訳]
A:昨夜、東京都知事に会ったよ。
B:おいおい、お前、ほら話はやめろよ。

魚の「生臭いにおい」はfishy smellと言います。

ここから、fishyは「(話などが)ありそうもない」「胡散臭い」を意味し、a fishy storyは「まゆつばの話」「胡散臭い話」「怪しい話」を意味するようになりました。

a fish storyは表記はとても似ていますが、釣り人が逃した魚の大きさを誇張することから生まれたフレーズで、「ほら話」「誇張した話」「大風呂敷」という意味です。

fishに関連した表現では、魚は水中で、水を飲んでいるかのように見えることから(魚は実際には水を飲みませんが)、drink like a fishというフレーズもあります。

「大酒飲みである」「がぶ飲みする」という意味の比喩表現です。

point
a fish story=ほら話、大風呂敷

③A little bird told me that….=「…と小鳥が言った。」?

[例文]
A:How did you know I wanted to study in the U.S.?
B:Oh, a little bird told me.
[和訳]
A:私がアメリカへ留学したいって、どうしてわかったの?
B:うん、ちょっと小耳にはさんだんだよ。

「小鳥が…と言った」なんて、ちょっと粋な表現ですね。

実はこのフレーズ、「…と風の便りに聞いた」「…と小耳にはさんだ」「…と噂に聞いた」を意味します。

このフレーズの由来には3つの説があります。

1つ目は、「旧約聖書」「伝道の書(Ecclesiastes)」(10:20)の“A bird might carry the message and tell them what you said.”「空の鳥がその声を伝え、翼あるものがその言葉を告げる」からとする説です。

2つ目は、鳥は飛ぶのが速く、かつ飛ぶときに音を立てないからとする説です。

最後は、英語圏に古くからある、鳥は言葉を理解して人間に情報を伝えてくれるという迷信があるからとする説です。

いずれにしても、秘密や情報の出所を明らかにしたくないときや情報の出所がよくわからないときに使われます。

point
A little bird told me that….=…と小耳にはさんだ、噂に聞いた。

④a tall order=「高い命令」?

[例文]
A:Tom, I want you to finish this work by five o’clock.
B:That’s a tall order, boss. I guess I’ll finish it by tomorrow noon.
[和訳]
A:トム、5時までにこの仕事を終わらせてほしいんだが。
B:部長、それは無理な注文ですよ。明日の昼までなら、できると思いますが。

orderには「命令」という意味がありますが、ここでは「注文」という意味でとらえてください。

また、tallには「(背が)高い」の他、「(値段が)法外な」「規模の大きい」「相当な」「べらぼうな」という意味もあります。

例えば、a tall storyは「大きすぎて信じるのが難しい話」、つまり「大げさな話」という意味です。

したがって、a tall orderは、「無理な注文」「難しい注文・要求」を意味します。

このフレーズは、町工場へ特殊な部品を大量に「注文」するようなときのみならず、友人・知人や親子間の難しい頼みごと、上司の無理な命令など幅広く使われます。

なお、a mighty (very) tall orderは強調した言い方で、rather a tall orderは「ちょっと」と意味を弱めた言い方です。

point
a tall order=無理な注文・要求

⑤a word to the wise=「賢い人々へのひと言」?

[例文]
A:I’m sorry I’m late again.
B:A word to the wise, Tony. Your boss is never late to work.
[和訳]
A:また遅刻して、申し訳ありません。
B:賢い人にはひと言で十分だろ、トニー。ボスは決して遅刻しないぞ。

a wordは「1つの単語」ではなく、「ちょっとした警告」くらいの意味で、the wiseは「the+形容詞」の形で、「~の(性質を持つ)人々」つまり「賢い人々」「賢者たち」のことです。

したがって、a word of the wiseは直訳では、「賢者への忠告」を意味します。

このフレーズは、このまま諺になっていて、A word to the wise (is sufficient (enough)).「賢者にはひと言で足りる」「一を聞いて十を知る」の意味で使われます。

では、wiseは、ほぼ同じ意味のcleverとはどう異なるのでしょうか?

cleverは「利口な」を表す一般的な語ですが、この語にはしばしば、「ずるい」「抜け目のない」というニュアンスがあります。

一方、wiseは「賢明な」「正しい判断ができる」という意味です。

point
a word to the wise=賢い人にはひと言で十分

⑥an ambulance chaser=「救急車を追いかける人」?

[例文]
A:Who is always hanging around the hospital?
B:He is a friend of mine, and a lawyer.
A:Is he? So, he is kind of an ambulance chaser, isn’t he?
[和訳]
A:いつも病院の周りをうろついているのは誰だろ?
B:彼は僕の友達で、弁護士なんだよ。
A:そう?じゃあ、悪徳弁護士なんだね。

訴訟の国アメリカでは、救急車(ambulance)が交通事故でケガをした人を運ぶ際に、交通事故を商売の種にしようと救急車の後を追いかける弁護士がいます。

a chaserとは「追跡者」「追っ手」のことです。

交通事故の被害者に、「早く訴えろ、俺が弁護して高額の損害賠償を取ってやるから」と催促するのです。

こういう弁護士は、救急車の後を追いかけるので、揶揄してan ambulance chaserと呼ばれます。

(交通事故の被害者を商売の種にする)あくどい弁護士」のことですが、物理的に救急車の後を追いかける弁護士ではなく、軽蔑して「悪徳弁護士」を指します。

point
an ambulance chaser=あくどい弁護士

⑦as easy as (apple) pie=「(アップル)パイのように簡単な」?

[例文]
A:Do you know how to use a new smart phone?
B:Yes, I do. It is as easy as (apple) pie.
[和訳]
A:新しいスマートフォンの使い方、知ってる?
B:ええ、知ってるわ。とっても簡単よ。

アメリカ人に最も人気のあるデザートはapple pieです。

このapple pieを使った表現に、as easy as (apple) pie「(アップル)パイを作るのと同じくらい簡単な」という表現があります。

アメリカでは、「(アップル)パイ」は作るのがとても簡単なものの代表とされていることから生まれた表現です。

日本語の「すごく簡単な」「いとも易しい」「朝飯前」「お茶の子さいさい」に相当します。

最近では、appleが省略された形もよく使われます。

apple pieを使った他の表現には、as American as apple pie(アップルパイのようにアメリカ的な)があります。

「極めてアメリカ的な」「アメリカ独特の」という意味です。

This kind of movie is as American as apple pie.「この種の映画は極めてアメリカ的だね」などと使われます。

point
as easy as (apple) pie=すごく簡単な

⑧at the end of the day=「その日の終わりに」?

[例文]
A:How was yesterday’s meeting?
B:It took a long time, but at the end of the day, they finally settled on Sally’s original proposal.
[和訳]
A:昨日の会議はどうだった?
B:時間がかかったけれど、最終的には、サリーの案に落ち着いたよ。

直訳の「その日の終わり」とは、1日の終わりのことですから、「まとめ」を意味します。

このことから、このat the end of the dayというフレーズは、「結局のところ」「最終的には」「要するに」という意味で使われるようになりました。

物事の決着を早くつけたがる欧米人がよく使います。

業務での決着に至るスピードは、日本人よりも欧米人の方が速いようです。

at the end of ~を使った例には、(at) the end of the rainbow「夢の果て(に)」「(手の届かぬ)夢の国(に)」「手の届かぬ夢」とか、at the end of one’s rope「我慢の限界にきて」などがあります。

point
at the end of the day=最終的には

⑨be with someone=「~と一緒にいる」?

[例文]
A:Whichever you decide to choose, I’m with you.
B:Thank you. That’s why I like you.
[和訳]
A:君がどちらに決めようと、僕は君の味方だよ。
B:ありがとう。だから、あなたが好きなの。

be with someoneというフレーズは会話ではよく、「~の相手をする」「~のところに行く」の意味で使われます。

例えば、お店で買い物をしていて、接客中の店員に電話がかかってきたとします。

その店員は、「~の相手をする」の意味で、客にExcuse me. I’ll be right with you.「失礼します。すぐに戻ります」などと言ってその場を離れます。

また、「~の一員である」「~に勤めている」という意味で、I’m with the ABC Hotel.「今、ABCホテルで働いています」などと使われます。

さらに、このフレーズには、「~を支える」「~の味方である」「~に賛成である」という意味もあります。

point
be with someone=~の相手をする、~の一員である、~を支える

⑩beat around the bush=「茂みの周りをたたく」?

[例文]
A:Do you understand what Steve says?
B:No, because he always beats around the bush.
[和訳]
A:スティーブが言っていることが分かる?
B:いいえ、だって彼、いつも遠回しに言うからね。

このフレーズは、狩猟で獲物の所在を突き止める際に、藪の中をまっすぐに進まず、獲物が隠れていそうな茂みの周りをたたいて、その獲物を追い出すことに喩えた表現です。

用心して遠回しに言う」「要点に触れない」という意味です。

イギリス英語では、aroundの代わりにaboutが使われることもあります。

ただし、このフレーズには、直接的に「何かを探る」というニュアンスはなく、あくまでも「(要点をずばりと言うのは都合が悪い、あるいはその勇気がないので)遠回しに言う」というニュアンスの強い表現です。

point
beat around the bush=遠回しに言う、要点に触れない

⑪bite one’s tongue=「舌を噛む」?

[例文]
A:Mary finally confessed her real intentions to her boss. So, her boss went spare.
B:She should have known how to bite her tongue.
[和訳]
A:メアリーがとうとう課長に本音を吐いたのよ。課長がカンカンになって怒ったわ。
B:彼女、じっと耐えることを知るべきだったんだよね。

言いたいことや話したいことがあるのに、口に出して言ってしまうとまずいことになったり、問題になったりするので、唇を噛んでこらえることがあります。

また、本音が出そうになって、ぐっとこらえることもあります。

こんな状態のときを英語では、bite one’s tongue(舌を噛む)と表現します。

唇を噛んでこらえる」「じっと耐える」という意味です。

このbite one’s tongueは、何か言いたいことが喉まで出かかっていても思い出せないことを表すat (on) the tip of one’s tongueの反対の意味を表す表現です。

point
bite one’s tongue=唇を噛んでこらえる、じっと耐える

⑫bring home the bacon=「ベーコンを家に持ち帰る」?

[例文]
A:Do you know who brings home the bacon in Tom’s family?
B:Not exactly, but they say Tom and his family run a small company.
[和訳]
A:トムの家では、誰が生活費を稼いでいるか知ってる?
B:正確には知らないけど、小さな会社を経営しているそうだよ。

bring home the baconは、昔、スポーツの試合などで入賞すると、賞品として豚肉(後にベーコン)が与えられ、そのベーコンを家へ持ち帰ったことから生まれた表現です。

ここから、「賞品としてのベーコンを持ち帰る」、つまり「食べ物・食料を持ち帰る」を意味するようになりました。

発展して、頼み事や仕事などで何らかの成果を得た場合にも、「成果を得る」「成功する」の意味で使われます。

今日では、一般に、比喩として「生計を立てる」「生活の糧・生活費を稼ぐ」を意味します。

point
bring home the bacon=成果を得る、生活費を稼ぐ

⑬buy a pig in a poke=「袋に入ったブタを買う」?

[例文]
A:May I test this digital camera? I don’t want to buy a pig in a poke.
B:Sure. Go ahead.
[和訳]
A:このデジカメで試し撮りしてみていいですか?中身を確認せずに買いたくありませんので。
B:もちろん、いいですよ。どうぞ。

以前にも説明しましたが、昔、市場では、コブタを売る際に、取り扱いが簡単なように、コブタを小さい布袋に入れて運びました。

ところがコブタの代わりにネコを入れて売る悪質な農民がいて、袋を開けると中のコブタが逃げ出すので中身は見せられないと嘘をつきました。

ここから、a pig in a pokeは「怪しげなもの」「いい加減な推量」を意味し、buy a pig in a pokeは、「中身を確認せずに買う」「衝動買いをする」「安請け合いをする」を意味するようになりました。

ちなみに、pocket(ポケット)という語は、poke(袋)に「小さい」を意味する指小辞-etがついたものとほとんど同じです。

また、pokeはporkとスペルも発音も似ていますので、注意してください。

point
buy a pig in a poke=中身を確認せずに買う、安請け合いをする

⑭Drop me a line.=「1本のひもを落として。」?

[例文]
A:Let me know when you get to Miami.
B:Sure. I’ll drop you a line when I get there.
[和訳]
A:マイアミについたら、連絡してください。
B:もちろん。向こうへ着いたら、便りをします。

直訳の「1本のひもを落として」では、何を意味しているか分かりません。

lineには「ひも」の他に、「ロープ」という単純な意味から「釣り糸」「電話線」「線路」「方法」「職業」「趣味」「考え」「短信」など多様な意味があります。

Drop me a line.のlineは「ひも」ではなく、「通信」「短信」という意味です。

したがって、drop someone a lineは「人にひもを落とす」ではなく、「連絡する」「便りを出す」「手紙を書く」という意味です。

drop a line to someoneでも同じ意味で使われます。

イギリス英語ではlineの代わりにletterやnoteなども使われます。

point
Drop me a line.=私に連絡をください。

⑮Exact fare, please.=「正確な運賃をお願いします。」?

[例文]
A:Do you have the exact fare?
B:How much is it to Springfield?
[和訳]
A:釣銭が要らないように、バス賃を持っている?
B:スプリングフィールドまでいくらなの?

初めてサンフランシスコのケーブルカーに乗ったとき、車掌(conductor)が、Exact fare, please.と叫びながら、車内を回ってきました。

最初は、何のことか分かりませんでしたが、直訳どおり「正確な運賃を!」、つまり「お釣りは出しません」の意味だと合点がいきました。

その後、アメリカ国内でバスに乗ると、運転席の近くにこの表示があることに気付きました。

中には、Driver Does Not Carry Change.「運転手は釣り銭を持っていません」という表示を出しているバスもあります。

また、強盗に取られないように、料金を入れる箱も頑丈な金属製で、簡単には取り外しできないように、しっかり固定されています。

もちろん、お釣りをもらえませんから、小銭を持ち合わせていないときは損をすることになります。

point
Exact fare, please.=お釣りが要らないように。

ビジネスの場面で使える英語のフレーズ②に続く

ネガティブな気持ちを表す英語のフレーズ②

ネガティブな気持ちを表すフレーズ②

⑰It’s your baby.=「それは君の赤ん坊だ。」?

⑱I was not born yesterday.=「私は昨日生まれたのではありません。」?

⑲kick the bucket=「バケツを蹴る」?

⑳let the cat out of the bag=「袋からネコを取り出す」?

㉑Look the other way.=「反対の方向を見なさい。」?

㉒My stomach is upset.=「私の胃は動転しています。」?

㉓once in a blue moon=「青い月が出るときに一度」?

㉔one’s eyes are bigger than one’s stomach=「目が胃よりも大きい」?

㉕pull one’s leg=「人の足を引っ張る」?

㉖see the light at the end of the tunnel=「トンネルの先に光が見える」?

㉗spell out=「正しく綴る」?

㉘the bad apple=「悪いリンゴ」?

㉙throw in the towel=「タオルを投げ込む」?

㉚tighten one’s belt=「ベルトをきつく締める」?

㉛What do you expect?=「何を期待しますか?」?

㉜Who knows?=「誰が知っているの?」?

⑰It’s your baby.=「それは君の赤ん坊だ。」?

[例文]
A:My girlfriend caused a traffic accident. Would you lend me about 200,000 yen?
B:No. I have nothing to do with her accident. It’s not my baby.
[和訳]
A:彼女が交通事故を起こしたので、20万円ほど貸してくれない?
B:ダメだよ。僕は彼女の事故とは関係ないから。僕の責任じゃないよ。

かつて付き合っていた女性が、突然、赤ん坊を抱いて玄関に現れ、「これ、あなたの子よ」と言ったら、身に覚えのない人でも真っ青ですね。

このIt’s your baby.は子供の認知を迫るときの表現ではなく、比喩で「私には関わりのないことだ」「それはあなたがやるべきことだ」「それは君の問題・責任だ」という意味です。

否定を表すnotを使って、It’s not my baby.と言っても同じ意味になります。

point
It’s your baby.=私には関わりのないことだ。それは君の問題・責任だ。

⑱I was not born yesterday.=「私は昨日生まれたのではありません。」?

[例文]
A:Linda, you must be careful not to be cheated by that guy.
B:Don’t worry. I was not born yesterday.
[和訳]
A:リンダ、あの男に惑わされないように気をつけなさいよ。
B:心配しないで。私、世間知らずじゃないわよ。

be born yesterdayの意訳は「昨日生まれた」ですが、実は「世間に疎い」「初だ」「騙されやすい」「世間知らずな」「未熟な」という意味です。

なぜなら、昨日生まれたばかりなので、「まだ何も知らない」「世間知らず」だからです。

be born yesterdayの否定でbe not born yesterdayもよく使われます。

I was not born yesterday.は「そんな世間知らずじゃないですよ(昨日今日、生まれたわけじゃないから)」という意味で使われます。

point
I was not born yesterday.=私は世間知らずじゃないですよ。

⑲kick the bucket=「バケツを蹴る」?

[例文]
A:I haven’t seen Fred around here these days. Do you know where he is?
B:They say he kicked the bucket last fall.
[和訳]
A:最近、この辺でフレッドを見かけないけど、どこにいるか知ってる?
B:去年の秋に死んだそうよ。

バケツを蹴ることが、何を表しているのでしょうか?

実は、このkick the bucketという表現は、「死ぬ」ことを意味します。

このフレーズの起源には2つの説があります。

1つは、首吊り自殺をする人が、伏せたバケツの上に載って、吊るしたロープに首をかけ、自分でバケツを蹴って宙吊りになって首吊り自殺するからとする説です。

もう1つは、かつて畜殺した豚は足を縛ってbucket(梁)に逆さにぶら下げられました。

その豚の後足がこの梁を蹴る形に似ていることからとする説です。

いずれにしても、これは、ややおどけて使われることが多い表現です。

point
kick the bucket=死ぬ

⑳let the cat out of the bag=「袋からネコを取り出す」?

[例文]
A:What has happened to Jack and Mary?
B:To tell the truth, she let the cat out of the bag. She said too much to him about her ex-boyfriend.
[和訳]
A:ジャックとメアリーはどうなったの?
B:実を言うと、彼女、うっかり秘密をばらしちゃったんだよ。彼に元彼のことをたくさん話しちゃって。

昔、農村の市場でコブタを布袋に入れて売る習慣がありました。

ところが、コブタではなくネコを布袋に入れて相手を騙そうとする悪徳商人がいました。

このlet the cat out of the bagというフレーズは、相手を騙そうとコブタの代わりにネコを入れてきたのはいいのですが、あるとき、偶然にも肝心の「商品」(ここでは、ネコ)が袋から飛び出してしまい、商談が失敗したという話に由来します。

うっかり秘密を漏らす」「秘密などをばらす」という意味です。

このフレーズ、今日では、詐欺、インチキにまつわることに限らず、秘密を漏らすこと全般について使われます。

また、The cat’s out of the bag.と言う文は、「秘密がばれた」という意味になります。

point
let the cat out of the bag=うっかり秘密をばらす

㉑Look the other way.=「反対の方向を見なさい。」?

[例文]
A:The very persistent salesperson is coming around again.
B:Look the other way.
[和訳]
A:またあのしつこいセールスマンが来たわよ。
B:知らんぷりしてなさい。

「反対の方向を見なさい」では、何のことかちょっと分かりませんね。

「ある物から目をそらす」と考えると、想像できるのではないでしょうか?

この表現は、比喩ではよく、「見て見ぬふりをする」の意味で使われますが、「黙認する」「目こぼしをする」の意味でも使われます。

例えば、Flood victims need our help. We can’t just look the other way.「水害被害者が我々の助けを必要としているんだぞ。見て見ぬふりはできないだろ」などと使われます。

ちなみに、「見て見ぬふりをする」には、bury one’s head in the sandというフレーズもあります。

「ダチョウは敵に追われると砂に頭を埋めて隠れたつもりでいる」という言い伝えからです。

しかし、ダチョウは、敵から身を守るために砂の中に頭を隠すのではなく、実は土の中の種子や虫を探したり、消化を促したりするために少量の砂を食べるそうです。

point
Look the other way.=見て見ぬふりをする。

㉒My stomach is upset.=「私の胃は動転しています。」?

[例文]
A:You look pale today. Are you all right?
B:It’s nothing much. My stomach is upset just a little.
[和訳]
A:君、今日顔色悪いけど、大丈夫?
B:大したことないよ。ちょっとお腹の調子が悪いだけだから。

外国を旅行していて、病気になることほど心細いことはありません。

軽い風邪くらいなら、持参の薬でどうにかなりますが、もっと深刻な病気で、現地のお医者さんのお世話になる場合、病状を英語で使えなければなりません。

お腹の調子が悪い」場合は、My stomach is upset.と伝えましょう。

I have an upset stomach.と言っても同じ意味です。

upsetは「動転した」「乱れた」「気を悪くした」という意味の他、「(胃などの)調子が悪い」を意味します。

ここで、病状を訴える表現をいくつか挙げておきます。

I feel sick (bad).「具合が悪いのです」、I have a headache (toothache)「頭(歯)が痛いんです」、I have a sore throat.「喉が痛いです」、I can’t stop coughing.「咳が止まりません」、I have the runs.「下痢なんです」などを覚えておくとよいでしょう。

point
My stomach is upset.=お腹の調子が悪い。

㉓once in a blue moon=「青い月が出るときに一度」?

[例文]
A:My son only gives me a call once in a blue moon.
B:It’s the same with my daughter.
[和訳]
A:息子からはめったに電話がないのよ。
B:うちの娘もそうよ。

日本人は一般に夜空に浮かんだ月を黄色や黄金色と形容しますが、季節や時間によって赤みがかったり、青みがかって見えることもあります。

しかし、英米人には月が銀色や白色に見えても、青く見えることはめったにないようです。

このように、気象の加減で月が「ごく稀にしか」青く見えないことから、once in a blue moonが「めったに~ない」「ごく稀にしか~ない」という意味で使われるようになったとされています。

また、blue moonが同じ月に現れる2度目の満月(full moon)のことを指し、この現象が稀なことから、この表現が生まれたとする説もあります。

point
once in a blue moon=めったに~ない、ごく稀にしか~ない

㉔one’s eyes are bigger than one’s stomach=「目が胃よりも大きい」?

[例文]
A:My eyes were bigger than my stomach.
B:Me too.
[和訳]
A:欲張ったけれど食べられなかった。
B:私もよ。

ランチバイキングに出かけ、食べ切れないほどの量の食べ物を取り、食べ過ぎて反省したことはありませんか?

食べ切れないほど欲張る」ことを、英語ではone’s eyes are bigger than one’s stomachと言います。

お腹より大きな目ですから、例えば、ビュッフェやバイキングで「最初に目で見て食べられると思ったほど実際には食べられない」ということを表しています。

stomachの代わりにbellyも使われます。

「取りすぎちゃったわ」はMy eyes are too big.です。

Your eyes are bigger than your stomach.は「欲張って(取っても)も食べきれないよ」と、食べ物をたくさん取る子供をたしなめるときに使われます。

「君は欲張りだな」という意味にもなります。

point
one’s eyes are bigger than one’s stomach=欲張ったほどには食べられない

㉕pull one’s leg=「人の足を引っ張る」?

[例文]
A:I went out with Susan last night.
B:Come on! You’re pulling my leg, aren’t you?
A:No. It’s true..
[和訳]
A:昨夜はスーザンとデートしたよ。
B:よせよ!からかってるんだろ?
A:いいえ。本当だよ。

pullは「引く」で、legは「足」ですので、「足を引っ張る」という意味にとられそうですが、全く異なります。

面白半分にちょっとした嘘をついたり、悪意のない嘘をついたり、相手を驚かせたり冗談を言ったりして、相手を軽くからかうことです。

したがって、「軽くからかう」「笑いものにする」「冷やかす」という意味です。

また、「人をからかって楽しむ人」のことはa leg-pullerと表現します。

My uncle has been a great leg-puller.「叔父は人をからかう名人だったよ」などと使われます。

point
pull one’s leg=軽くからかう

㉖see the light at the end of the tunnel=「トンネルの先に光が見える」?

[例文]
A:My husband has been sick for two years, but the doctor says he now sees the light at the end of the tunnel.
B:I’m glad to know that.
[和訳]
A:夫は2年間、病気を患っていたけど、医者によると、ようやく回復の兆しが見えてきたようなの。
B:よかったわね。

不景気、大病、長期の重労働、苦しい経験など、よくない状況が長く続いた後に、事態がようやく好転する兆しや、困難な仕事が完成に近づく様子を表す表現です。

苦しく長い試練、長い病気・不景気を「長く暗いトンネル」に喩え、その終わりに近づくと「トンネルの先に明かりが見える」と言います。

この日本語に相当するのが、see the light at the end of the tunnelです。

比喩で、「見通しがつく」「目途がつく」「よくなる兆しが見える」「苦難の先に光明が見える」という意味です。

日本語と英語で内容や用法が同じであるのは面白いですね。

このフレーズには、「ようやく」「やっと」というニュアンスが含まれています。

point
see the light at the end of the tunnel=見通しがつく

㉗spell out=「正しく綴る」?

[例文]
A:I don’t understand what you’re saying, Bob?
B:You mean, you want me to spell it out for you?
[和訳]
A:ボブ、君の言っていることが分からないよ。
B:つまり、はっきりわかるように説明してほしいってこと?

spell outはもともと「正しく綴る」「綴りを口に出して一字一字言う」という意味です。

例えば、You should spell out your full name here, not your initials.「ここにはイニシャルでなく、フルネームで綴ったほうがいいよ」などと使われます。

このspell outというフレーズは、口語では一般に、「何でも詳しく説明する」「正確に細かいところまで説明する」「1から10まで言って聞かせる」という意味でも使われます。

一字一字言うことは、細かいところまで説明することにつながりますね。

point
spell out=何でも詳しく説明する

㉘the bad apple=「悪いリンゴ」?

[例文]
A:Robert is the bad apple of our company.
B:Why?
A:He always gets his office mates into trouble.
[和訳]
A:ロバートはうちの会社の癌でね。
B:どうして?
A:彼はいつも同僚をトラブルに巻き込むんだよ。

病気の「癌」はcancerですが、「彼はうちの会社の癌だな」などの比喩には、bad appleが使われます。

リンゴが腐りやすい果物であることから、bad appleは「他に影響を及ぼす人・物」を意味するようになりました。

One bad apple spoils the barrel.「一個の腐ったリンゴが樽の中のすべてのリンゴを腐らせる」という諺から生まれたフレーズです。

比喩では常に「人」を指します。

badの代わりにrotten(腐った)が使われることもあります。

point
the bad apple=他に悪い影響を及ぼす人・物

㉙throw in the towel=「タオルを投げ込む」?

[例文]
A:Todai (the University of Tokyo) is too difficult to get into. Why don’t you give it up?
B:No, never. I’ll never throw in the towel. I’ll study harder this year.
[和訳]
A:東大は君には難しすぎるよ。あきらめたらどうなんだ?
B:いいえ。絶対にあきらめないよ。今年はもっと勉強するよ。

日本語では、物事をあきらめるときに、「匙を投げる」と言います。

これは、医者が患者に対して行った治療に効果がないため、薬の調合に用いた匙を投げ出したことに由来します。

これに相当する英語はthrow in the towelです。

投げるのは、「匙」ではなく「タオル」です。

では、なぜtowelなのでしょうか?

実は、ボクシングの試合で、試合を「あきらめる」合図として、セコンドがリングにタオルを投げ入れたことに由来します。

ここから発展して、throw in the towelは、今日では一般に、「あきらめる」「降参する」「敗北を認める」の意味で使われます。

point
throw in the towel=あきらめる

㉚tighten one’s belt=「ベルトをきつく締める」?

[例文]
A:My husband was laid off, so we have to tighten our belts.
B:That’s too bad.
[和訳]
A:夫がリストラされたので、生活を切り詰めなければならないの。
B:お気の毒に。

この表現はもともと、「空腹を紛らわせるためにベルトをきつく締める」という意味でした。

ここから、比喩として「(あまり食べずに)生活・食費を切り詰める」「支出を抑える」「経費を節約する」という意味で使われるようになりました。

「(空腹を余儀なくさせられるような)苦しい生活に耐える」という発想です。

さらに、多少冗談めいた響きで、「空腹を我慢する」の意味でも使われます。

また、belt-tightening(経費削減)の形で、If things don’t get any better, our company will have to do some drastic belt-tightening.「これ以上状況がよくならなければ、うちの会社は抜本的な経費削減をしなければならないだろう」などと使われます。

point
tighten one’s belt=経費を節約する

㉛What do you expect?=「何を期待しますか?」?

[例文]
A:I left word on Jane’s answering machine, but she didn’t call me back.
B:What do you expect?
[和訳]
A:ジェーンの留守電にメッセージ入れておいたけど、かけ直してこないよ。
B:期待しても無理だよ。

What do you expect?の直訳は「何を期待しているの?」です。

しかし、英語の会話表現には、自分の考えていることとは反対のことを疑問文にして発信する修辞疑問文、つまり反語がよく使われます。

これもその1つで、「何を期待しているの?」という意味から、「何も期待できないよ」を意味します。

口語では、「期待しても無理だよ」「(そうなっても)不思議ではない・当然だよ」「(よくないことに対して)予想していたけど」という意味で使われます。

以前にも同じようなことが起こったので、相手の発言には驚いていないことを示すときにも使われます。

このフレーズでは、doの代わりにcanもよく使われます。

point
What do you expect?=期待しても無理だよ。

㉜Who knows?=「誰が知っているの?」?

[例文]
A:Do you know who will be Prime Minister next time?
B:Who knows?
[和訳]
A:今度、誰が首相になるか分かりますか?
B:さあね。

Who knows?の直訳は「誰が知ってるの?」「誰にわかるの?」ですが、一般には「誰が知ろうか、いいえ、誰も知らない」「誰も気づいていない」「何とも言えない」「さあね」と反語的に使われます。

同じ意味では、Who can say?「誰にもわかるわけないよ」やGod (only) knows.「神のみぞ知る」もよく使われます。

後者のonlyは強調です。

God knowsの後にwh-節が伴うと、「神のみぞ知る」→「誰も知らない」という意味になります。

例えば、God knows what may happen.は「何が起こるかは誰にもわからないよ」という意味です。

ただし、wh-節ではなくthat節を伴うと、God knows that I am innocent.「断じて私は無罪です」で、「確かに~である」となって、意味が異なります。

ちなみに、Everybody knows.は「知らない者はいない」「もうみんなにバレている」という意味です。

point
Who knows?=誰が知ろうか、いいえ、誰も知らない。

ビジネスの場面で使える英語のフレーズ①に続く